スジカイ及び面材耐力壁の施工状態

この写真、大きな地震がきた時に大変なことが起こる可能性があります。どこが原因でしょうか?
Q&A
答えは筋交いの上(筋交いと横架材との間)に隙間が有ります。

筋交いの取り付け方法については、建築基準法施行令に規定が有ります。「筋かいは、その端部を、柱とはりその他の横架材との仕口に接近して、ボルト、かすがい、くぎその他の金物で緊結しなければならない。」と規定されています。本来筋交いとは柱と柱の間に斜めに入れて建築物の構造を補強する部材です。柱と梁の形づくる長方形は、地震や暴風などの水平力を受けたときに平行四辺形にひしゃげるように変形してしまいます。ここに対角線状に筋交いを加えて三角形の構造を作り、変形を防止するわけです。この三角形の形をトラスと言います。木造住宅ではこのトラスを柱、梁(横架材)、筋交いで構成し地震力に対して対抗します。ただ、このトラスも三角形の頂点がしっかり固定されていないと、その頂点が離れたり歪みを発生し、取り付け金物が外れたり破損の原因になります。また最悪の場合筋交い自体の破壊を招くかもしれません。故に柱、梁(横架材)、筋交いは隙間なくしっかり専用金物で固定する必要が有ります。
Q&A